【事例解説】駅の階段での盗撮で後日呼び出し
駅の階段での盗撮で、防犯カメラの映像から犯行が発覚し後日呼び出しを受けた事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
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事例
21歳で大学生のAさんは、自宅の最寄り駅の階段で女子高校生のスカート内に携帯を差し入れて盗撮を繰り返していました。
被害者には気付かれていませんでしたが、周囲の乗客には怪しい男がいるとして不審がられていました。
ある1人の乗客が駅員に不審な行動をしている者がいると伝え、駅員から警察に通報がされました。
駅の階段下に設置されている防犯カメラを確認したところ、Aが盗撮をしている様子が映っており、Aの犯行が発覚しました。
後日、警察からAの携帯に電話があり、後日取調べのため警察署に行くことになりました。
(フィクションです。)
駅の階段での盗撮行為で後日の呼出し
駅での盗撮行為というと一般的には現行犯で捕まるのが想像されるかもしれません。
しかし、最近では駅構内の至るところに防犯カメラが設置されており、そこに犯人の容貌や盗撮の様子が映っていれば、後日呼出しや最悪逮捕されてしまうことも十分考えられます。
盗撮行為は何罪にあたる?
盗撮行為は、性的姿態等撮影罪によって罰せられます。性的姿態等撮影罪とは、「性的な姿態を撮影する行為等の処罰及び押収物に記録された性的な姿態の影像に係る電磁的記録の消去等に関する法律」(出典/e-GOV法令検索)の第2条1項に定められており、刑罰として「三年以下の拘禁刑又は三百万円以下の罰金」が定められています。
今回のスカートの中を盗撮した行為は、同法第2条1項1号イに定められる「人の性的な部位(性器若しくは肛こう門若しくはこれらの周辺部、臀でん部又は胸部をいう。以下このイにおいて同じ。)又は人が身に着けている下着(通常衣服で覆われており、かつ、性的な部位を覆うのに用いられるものに限る。)のうち現に性的な部位を直接若しくは間接に覆っている部分」を撮影していると評価できます。
よって今回の事例では、Aさんは性的姿態等撮影罪に問われることになるでしょう。