【事例解説】陸上競技の女子選手を盗撮したとして逮捕①

2024-07-03

陸上競技の女子選手を盗撮したとして逮捕された事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

カメラマン 

【事例】

大阪府内に住むAさんは、自らの性的欲求を満たすため、陸上競技のインターハイ予選を行っている会場に行き、女子選手の下半身等を盗撮していました。
そうしたところ、スタンドで不審な行動をとる男がいると大会本部に通報があり、その後大会関係者が、男に事情を聴取した際、下半身をアップにした映像など、明らかに競技の様子を記録する目的でない映像があったもののAさんは故意ではないと弁明してその場を去りました。
後日、警察に捕まらないかと不安になったAさんは弁護士に相談することにしました。
(フィクションです)

【アスリートの盗撮被害】

昨今、プロ、アマチュア問わず、アスリートの盗撮被害が大きな問題となっています。
特に陸上競技等の露出度が高いスポーツについては、その被害は深刻となっています。
ではこのようなアスリートの盗撮被害にはどのような法的規制があるのでしょうか。

まず考えられるのが性的姿態等撮影罪です。
性的姿態等撮影罪とは、「性的な姿態を撮影する行為等の処罰及び押収物に記録された性的な姿態の影像に係る電磁的記録の消去等に関する法律」の第2条1項(出典/e-GOV法令検索)に定められており、刑罰として「三年以下の拘禁刑又は三百万円以下の罰金」が定められています。
具体的には、同法第2条1項1号に定められる「人の性的な部位(性器若しくは肛こう門若しくはこれらの周辺部、臀でん部又は胸部をいう。)又は人が身に着けている下着(通常衣服で覆われており、かつ、性的な部位を覆うのに用いられるものに限る。)のうち現に性的な部位を直接若しくは間接に覆っている部分「人の性的な部位(性器若しくは肛こう門若しくはこれらの周辺部、臀でん部又は胸部をいう。)又は人が身に着けている下着(通常衣服で覆われており、かつ、性的な部位を覆うのに用いられるものに限る。)のうち現に性的な部位を直接若しくは間接に覆っている部分を撮影する行為」の場合、性的姿態等撮影罪に該当すると評価できます。
一見すると、今回の事例も性的姿態等撮影罪に該当しそうにも思えますが、実際には着衣の上からの盗撮行為であるため、性的姿態等撮影罪に問うことは難しいと言わざるを得ません。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、性的姿態等撮影罪を含む刑事事件を多数取り扱い、身体拘束からの解放や示談成立による不起訴処分を獲得している実績が多数あります。
ぜひ一度、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所へご相談ください。
逮捕された方への弁護士の派遣、無料法律相談のご予約は0120ー631ー881にて受け付けております。

 

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