盗撮と示談

2019-07-23

盗撮と示談

神奈川県相模原市に住むAさんは、駅のホームで、右手に持っていたスマートフォンの動画撮影機能を利用して、前に並んでいた女性Vさんのスカート内を盗撮した(のちに、スマートフォン内にVさんの下着等が撮影されていたことが判明)として、神奈川県津久井警察署神奈川県迷惑防止条例違反で逮捕されました(その後、釈放)。
Aさんは、Vさんとの示談に向けて刑事事件弁護士に無料相談を申込みました。
(フィクションです)

~ 神奈川県迷惑行為防止条例 ~

神奈川県内における盗撮を禁ずる規定については「神奈川県迷惑行為防止条例(以下、条例)」の3条1項2号、3条2項に設けられています。

条例3条1項 
何人も、公共の場所にいる人又は公共の乗物に乗つている人に対し、人を著しく羞恥させ、又は人に不安を覚えさせるような方法で、次に掲げる行為をしてはならない。
2号
人の下着若しくは身体(これらのうち衣服等で覆われている部分に限る。以下「下着等」という。)を見、又は人の下着等を見、若しくはその映像を記録する目的で写真機その他これに類する機器(以下「写真機等」という。)を設置し、若しくは人に向けること。

条例3条2項
何人も、人を著しく羞恥させ、若しくは人に不安を覚えさせるような方法で住居、浴場、更衣場、便所その他人が通常衣服等の全部若しくは一部を着けないでいるような場所にいる人の姿態を見、又は、正当な理由がないのに、衣服等の全部若しくは一部を着けないで当該場所にいる人の姿態を見、若しくはその映像を記録する目的で、写真機等を設置し、若しくは人に向けてはならない。

スマートフォンなどのカメラ機能付き機器で下着等を撮影することも条例3条1項2号の「人の下着等を見る」といえますから、Aさんの行為は3条1項2号に当たります。

3条の規定に違反した場合は、「1年以下の懲役又は100万円以下の罰金」あるいは、常習として盗撮行為に及んだ場合は「2年以下の懲役又は100万円以下の罰金」として処罰されるおそれがあります。

~ 盗撮の示談(交渉)に弁護士が入る意味 ~

AさんはVさんとの示談交渉を望んでいるようですが、示談交渉は以下の理由から弁護士に依頼する必要があります。

= 被害者の連絡先を入手でき、示談交渉が可能となる =
盗撮の場合、加害者自ら被害者と示談交渉しようとしても、被害者と面識がなく連絡先を知らないことが大多数だと思われます。
また、警察などに連絡をしても、被害者に対する罪証隠 滅行為を疑われ、被害者のプライバシーを保護する観点からも被害者の連絡先を教えてはくれません。
この点、弁護士であれば被害者の同意のもと連絡先を連絡先を入手することができ、示談交渉を始めることが可能です。

= 円滑な示談交渉が期待できる =
盗撮によって被害者は辱めや、不安を受けています。
そこに、加害者自ら示談交渉を進めようとしても被害者の感情を逆なでするだけになってしまうことも考えられます。
この点、弁護士であれば、そのような感情を抜きに示談交渉を進めることができます。
弁護士であれば、当事者の間に立って、被害者の要望と加害者の要望とを上手く調整しながら示談交渉を進めることができます。

= トラブルを避ける =
示談に関するトラブルを避けるには、適切な内容・形式で示談書を作成しなければなりません。
一部の条項が欠けていたり、文言が不適切だった場合はのちのちのトラブルに発展しかねません。
この点、弁護士は示談書作成の専門家です。
安心して示談書作成を任せることができます。

= 不起訴を獲得できる =
盗撮では、示談締結が不起訴獲得のための必要条件といっても過言ではありません。
もちろん前科や犯行態様などにもよりますが、刑事処分前に示談を成立させることができれば、不起訴獲得の可能性は飛躍的に上がります。
作成した示談書の写しは検察官に提出しますが、弁護士が間に入って作成した示談書であれば信用性が増し、不起訴処分に繋がりやすくなります。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、盗撮などの刑事事件専門の法律事務所です。
盗撮での示談交渉、不起訴獲得なら刑事事件専門の弁護士にお任せください。
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