【事例解説】駅の構内で盗撮をした疑いで17歳の少年が逮捕 

2023-12-13

駅の構内で盗撮をしたとして17歳の少年が逮捕された事例を参考に、盗撮での少年事件の流れについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

逮捕

事例紹介 

高校3年生で受験を控えているAさんは、受験勉強のストレスもあり通学途中の駅の構内で前に座っている女子高校生のスカート内にスマートフォンを差し入れて下着を盗撮しました。
Aさんの盗撮行為は、後ろに立っていた男性に気づかれ駅員に引き渡されました。
その後、臨場した警察官にAさんは性的姿態等撮影罪の疑いで逮捕されてしまいました。
警察から、Aさんを逮捕したと連絡を受けたAさんの両親は、事件の詳細を知るために弁護士に依頼して初会接見に行ってもらうことにしました。
(フィクションです。)

性的姿態等撮影罪について

今回、Aさんは性的姿態等撮影罪(以下「撮影罪」という。)の疑いで逮捕されています。
撮影罪は、今年の7月に新たに新設された性的姿態撮影等処罰法(略称)の2条に定められています。
撮影罪が成立する行為としては
電車内やエスカレーターなどで、女性のスカートの中を盗撮すること
女子トイレに侵入して、個室内の女性を盗撮すること
性行為中の相手の姿を無断で撮影すること 
などが考えられます。
上記事例のAさんは、駅の構内で前に立っていた女性のスカート内にスマートを差し入れて下着を撮影していますので、撮影罪として処罰される可能性の高い行為をしています。
Aさんは17歳であり「20歳未満の者」として「少年法」が適用される年齢です。
そのため、少年事件として通常の刑事事件とは異なる流れで事件が進行していくことになります。

少年事件の流れ 

通常の20歳以上の者の刑事事件で逮捕・勾留された場合、検察官によって起訴されるか不起訴になるかが決まります。
これが少年事件の場合は、検察官によって起訴か不起訴が決まるわけではなく、原則として家庭裁判所に事件が送致されます。
家庭裁判所に事件が送致された後は、調査官により事件の調査が行われ、最終的に審判を受けることになります。
審判において、非行事実要保護性が認定されれば保護処分が科せられることになります。
保護処分は、①保護観察、②児童自立支援施設又は児童養護施設送致、③少年院送致の3種類があります。
詳しくは、少年事件の流れを参照ください。

少年事件における弁護活動

少年事件の場合、通常の刑事事件とは異なった流れで手続きが進んでいきます。
逮捕、勾留段階であれば、いきなり警察官に連日取調べを受けることになり精神的・肉体的ストレスは大人と比較できないほど大きなものになると考えられます。
警察官からの圧に怯えてしまいやってもいないことをやったと言ってしまうことや、つかなくてもよい嘘をついてしまうことは後々の自身の立場を追い込んでしまうものであるため絶対に避けなければ行けないことです。
上記の段階であれば、弁護士に接見に行ってもらい取調べに対するアドバイスを貰うことで安心して取調べに対応することできるようになります。
家庭裁判所に事件が送致された段階では、弁護士は付添人として活動することができます。
少年と日々コミュニケーションを図ることにより、少年の思いや反省が調査官により伝わるようにアドバイスをすることが出来ますし、周囲の環境調整なども行い少年にとって最も良い結果をもたらす形で事件が終わるように活動することが出来ます。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は盗撮事件をはじめとする刑事事件・少年事件に強い法律事務所です。
性的姿態等撮影罪の疑いで子どもが警察に逮捕されてお困りの方は弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所まで一度ご相談ください。

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