【事例解説】盗撮に気づかれ逃走 自首を検討

2024-04-22

盗撮が被害者に発覚して逃走したものの、自首を検討している事例を参考に自首について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

盗撮犯

事例

会社員のAさんは、就職活動のストレスから駅のエスカレーターで前に立っていた女子高校生のスカート内にスマートフォンを差し入れて盗撮を行いました。
スマートフォンを差し入れた際に、足にスマートフォンが当たったため、違和感を感じた女子高校生が後ろを振り向いたことで、Aさんの盗撮行為に気づきました。
盗撮行為に気づかれたAさんは、急いでその場から逃走して自宅に帰ってきましたが、ショッピングセンター内には防犯カメラも多数あり、自身の犯行が発覚するのも時間の問題だと考え、自首をしようと一度弁護士に相談することにしました。

自首と出頭とは

自首とは、捜査機関に対し自身の犯罪事実を申告することをいいます。
自首は、刑法42条1項と2項に規定されています。
1項では、捜査機関に対する自首を定めており2項では親告罪における告訴権者に対する自首を定めています
どちらも自首が成立すれば、裁判で任意的な減軽事由となり、最終的な刑が軽減される可能性があります。
自首が成立するためには、いくつかの要件があり、それを満たしていない場合は、自身で警察に行って犯罪行為を打ち明けたとしても「出頭」として扱われ、刑の任意的減軽という自首の効果を受けることはできません。

自首が成立するためには

自首が成立するためには、捜査機関に発覚する前に、罪を犯した者が自己の犯罪事実を捜査期間に対して申告する必要があります。
友人に打ち明けて、その友人が警察に告発したような場合は自首にはあたりません。
また、捜査機関に発覚する前に犯罪事実を申告する必要があります。
具体的には、犯罪事実が捜査機関に全く認知されていない場合、および犯罪事実は認知されていても犯人の誰であるかが認知されていない場合をいうものとされています。
犯人が誰かはわかっているけれども、どこにいるかはわからないという状況で、犯人が警察に犯罪事実を申告しに行ったとしても自首には当たりません。

事例の場合に自首が成立するか

事例のように、被害者に盗撮行為が明確に気づかれている場合は、目撃証言防犯カメラの映像から既に犯人が特定されている可能性も否めません。
既に犯人が特定されている状態で警察に行って犯罪行為を打ち明けたとしても自首は成立せず、出頭扱いになるため想定と違った結末になることも考えられます。
しかし、自首が成立しなかったとしても自ら警察に出頭したことが評価されて逮捕されずに済むケースもあります。
ご自身の犯罪行為について、自首をするべきか否かについては、様々な状況を考慮にいれて判断する必要がある事柄になります。
刑事事件専門の弁護士は、こういった事例の経験が豊富ですので、適切なアドバイスやご自身が決断する上で重要な判断材料を貰うために、
自首を検討されている場合は、弁護士に相談してみることをおすすめします。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は盗撮事件をはじめとする刑事事件・少年事件に強い法律事務所です。
ご家族が性的姿態等撮影罪の疑いで警察に逮捕されてお困りの方は弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所まで一度ご相談ください。

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