【事例解説】大学内での盗撮事件によって逮捕(前編)

2024-08-07

大学学内での盗撮事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

大学内 

【事例】

愛知県内の大学に通うAさんは、同じ大学に通うBさんに対して学内でつきまとい盗撮行為を繰り返していました。
そうしたところ、Aさんからの被害に困っていたVさんは、ある日つきまとい行為を行っているAさんを問い詰め盗撮をしていることを白状させたうえで、警察を呼びました。その後現場に駆け付けた警察によってAさんは逮捕されました。
(フィクションです)

【成立しうる犯罪】

今回のAさんには次の犯罪が成立する可能性があります。

1つ目は、ストーカー行為等の規制等に関する法律(通称ストーカー規制法)違反です。同法第2条1項1号は、「つきまとい、待ち伏せし、進路に立ちふさがり、住居、勤務先、学校その他その現に所在する場所若しくは通常所在する場所(以下「住居等」という。)の付近において見張りをし、住居等に押し掛け、又は住居等の付近をみだりにうろつくこと」を禁止しています。また、同法第18条は罰則として「一年以下の懲役又は百万円以下の罰金」を定めています。

2つ目は、性的姿態等撮影罪です。性的姿態等撮影罪とは、「性的な姿態を撮影する行為等の処罰及び押収物に記録された性的な姿態の影像に係る電磁的記録の消去等に関する法律」の第2条1項に定められており、刑罰として「三年以下の拘禁刑又は三百万円以下の罰金」が定められています。
今回のAさんの盗撮行為は、学内において衣服を着た状態のVさんに対する盗撮であるため、同法第2条1項1号イに定められる「人の性的な部位(性器若しくは肛こう門若しくはこれらの周辺部、臀でん部又は胸部をいう。以下このイにおいて同じ。)又は人が身に着けている下着(通常衣服で覆われており、かつ、性的な部位を覆うのに用いられるものに限る。)のうち現に性的な部位を直接若しくは間接に覆っている部分」を撮影していると必ずしも評価されるわけではありません
しかしながら、衣服を着た状態の人を盗撮したとしても、性的姿態等撮影罪が成立すると判断される余地はあるため、場合によって、Aさんは性的姿態等撮影罪に問われる可能性もあるでしょう。

 

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