埼玉県蕨市の赤外線カメラ盗撮事件

2019-06-13

埼玉県蕨市の赤外線カメラ盗撮事件

~ケース~

会社員であるAさんは,埼玉県蕨市内で開かれるモーターショーにおいて,イベントコンパニオンの撮影をしていた。
その際,Aさんは赤外線カメラを用いてコンパニオンであるVさんらの写真を撮影していた。
すると,たまたま通りかかった警備員XがAさんが赤外線カメラで撮影していることに気が付き110番通報した。
駆けつけた埼玉県蕨警察署の警察官によってAさんは事情を聞かれることになった。
(フィクションです)

~盗撮行為~

盗撮は各都道府県の定める迷惑行為防止条例によって規定されています。
条文の正確な文言は各都道府県によって若干異なっていますが,たとえば東京都迷惑行為防止条例では以下のようになっています。

何人も,正当な理由なく,人を著しく羞恥させ,又は人に不安を覚えさせるような行為であつて,次に掲げるものをしてはならない。
(1) 省略
(2) 次のいずれかに掲げる場所又は乗物における人の通常衣服で隠されている下着又は身体を,写真機その他の機器を用いて撮影し,又は撮影する目的で写真機その他の機器を差し向け,若しくは設置すること。
イ 住居,便所,浴場,更衣室その他人が通常衣服の全部又は一部を着けない状態でいるような場所
ロ 公共の場所,公共の乗物,学校,事務所,タクシーその他不特定又は多数の者が利用し,又は出入りする場所又は乗物(イに該当するものを除く。)
(3) 省略
2 ~ 4 省略

今回のようなケース東京都内で起きたような場合には,赤外線カメラを用いて撮影する行為が「通常衣服で隠されている下着又は身体を撮影する」行為であるかどうかが問題となるでしょう。

また,福岡県など,条文に「衣服等を透かして見ることができる機能を有する写真機等の当該機能を用いて,衣服等で隠されている他人の身体又は他人が着用している下着の映像を見,又は撮影をすること。」と明示している都道府県も増えています。
ただ,赤外線カメラで衣服を透かして下着や身体を撮影する行為であっても,「通常衣服で隠されている下着又は身体を,写真機を用いて撮影する」に該当する可能性はあります。

さらに,各都道府県条例は制定時に想定されていなかった盗撮方法などを包括的に規制するために「その他,卑猥な言動をすること」を禁止している場合もあります。
今回のケースの舞台である埼玉県の迷惑防止条例にも,盗撮や痴漢について「何人も,公共の場所又は公共の乗物において,他人に対し,身体に直接若しくは衣服の上から触れ,衣服で隠されている下着等を無断で撮影する等人を著しく羞恥させ,又は人に不安を覚えさせるような卑わいな言動をしてはならない。」という規定が定められています(埼玉県迷惑行為防止条例2条4項)。
従って,都道府県条例に「衣服等を透かして視ることができる~」の文言がないからといって処罰されないというわけではありません。

~盗撮で捕まってしまったら~

盗撮で検挙され,起訴された場合の罰則は都道府県によって異なりますが,多くの場合50万円から100万円以下の罰金または6ヶ月から1年以下の懲役となっています。
多くの場合が罰金刑か執行猶予付きの判決となり,実刑判決が下されることは稀ですが,前科や余罪の数,態様によっては判断が異なります。
また,盗撮事件では被害者の特定など捜査に時間がかかる場合が多いため,逮捕された場合でも勾留されずに在宅で捜査が進む事が多くなっています。

盗撮事件の場合,前科や余罪がない場合には被害者の方と示談が成立している場合には起訴猶予の不起訴処分となる場合も多くあります。
そのため,盗撮事件を起こしてしまった場合に前科を回避するためには被害者の方と示談をすることが重要になります。
しかし,被害者の方と直接示談交渉をするのは連絡先などもわからないことが多く,非常に困難です。
弁護士であれば被害者の方の同意の下,検察官から被害者の方の連絡先を取り次いでもらい示談交渉ができる場合もあります。
示談交渉の結果,「加害者を許す」という宥恕条項を示談書に盛り込んでもらうことによって起訴猶予となる可能性は高くなります。
また,宥恕状項を盛り込んで頂けない場合でも,示談が成立し被害弁償が済んでいる場合には,殊更刑罰を与える必要がないと判断され不起訴となる場合もあります。
盗撮事件などを起こしてしまい,前科を付けたくないとお考えの場合は一度弁護士に相談されることをお勧めします。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所刑事事件専門の法律事務所です。
盗撮など迷惑行為防止条例違反事件での示談経験が豊富な弁護士が多数所属しています。
盗撮をしてしまいお悩みの方は0120-631-881までお気軽にお問合せください。

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