大学女子トイレに盗撮カメラを設置して逮捕

2020-03-09

大学女子トイレに盗撮カメラを設置して逮捕

今回は、大学に侵入し、女子トイレに盗撮カメラを設置した疑いで逮捕されてしまった場合の弁護活動について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします。

~ケース~
埼玉県新座市在住のAさんは、深夜、近所の大学に侵入し、女子トイレの個室に盗撮カメラを設置しました。
翌日、女子トイレの利用者Vが盗撮カメラに気付いたので、大学に報告しました。
通報を受けた埼玉県新座警察署が監視カメラを確認したところ、Aさんが女子トイレ前の廊下を、カメラ機材を持って歩いているところが写っていました。
Aさんは後日、建造物侵入の疑いで逮捕されてしまいました。
Aさんは会社員で、会社をクビになることに不安を感じています(フィクションです)。

~成立する犯罪は?~

①建造物侵入罪②軽犯罪法違反になる可能性が高いと思われます。

【建造物侵入罪】
建造物侵入罪は、正当な理由がないのに、人の看守(管理)する建造物に侵入する犯罪です(刑法第130条前段)。

大学は学長などが管理する「建造物」にあたります。

また、「侵入」とは、管理権者の意思に反する立ち入りを言います。
大学へ盗撮目的で立ち入ることは学長などの管理権者が許すはずがなく、管理権者の意思に反する立ち入りとして「侵入」に該当する可能性が極めて高いです。

刑罰は、3年以下の懲役又は10万円以下の罰金となっています。

(愛知県迷惑行為防止条例違反の罪)
以下、愛知県迷惑行為防止条例第2条の2第3項を引用します。

愛知県迷惑行為防止条例
第2条の2
1 省略
2 省略
3 何人も、住居、浴場、便所、更衣室その他人が通常衣服の全部又は一部を着けない状態でいるような場所において、正当な理由なく、人を著しく羞恥させ、又は人に不安を覚えさせるような方法で、次に掲げる行為をしてはならない。
一 人の姿態をのぞき見し、又は撮影すること。
二 前号に掲げる行為をする目的で、写真機等を設置し、又は人の姿態に向けること。

同条例第2条の2第3項2号によれば、トイレをのぞき見する行為や、撮影する行為そのものだけでなく、盗撮カメラを設置したり、人の姿態に向けること自体も禁止されていることがわかります。
要するに、実際にトイレの利用者などが撮影されていなくても、トイレ利用者を盗撮する目的でカメラを設置した段階で、既に処罰されうるということです。

最近では、多くの自治体において、このような盗撮の前段行為が禁止されています。
愛知県迷惑行為防止条例は、女子トイレに盗撮カメラを設置する行為につき、「1年以下の懲役又は100万円以下の罰金」を予定しています(同条例第15条1項)。

~今後の弁護活動~
(被害者との示談交渉)
弁護士に依頼し、被害者(撮影された場合の被害者や大学など)と示談交渉を行ってもらう必要があります。
うまく示談がまとまれば、検察官により「起訴猶予処分」(不起訴処分の一種)がなされ、前科を付けずに解決できる可能性があります。
弁護士はAさんのためにより良い条件で示談が成立するよう努めますが、被害者の態度によっては、会ってもらえない場合や、謝罪を受け入れてもらえない場合もありえます。

(会社に事件が知られないようにする)
Aさんの勤務先が、報道などを通じて、Aさんの起こした盗撮事件を知ってしまうと、会社をクビになる可能性が十分あります。
弁護士は、警察に対し、報道機関へ事件を公表しないよう働きかけます。

また、1日も早く留置場や拘置所の外に出なければ、無断欠勤を続けたものとして、やはりクビになってしまうでしょう。
したがって、早期の身柄解放を実現する必要があります。
Aさんに「逃亡のおそれ」、「罪証隠滅のおそれ」がないことを説得的に主張し、身体拘束が長引かないように活動してもらう必要があるでしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門とする法律事務所です。
ご家族が盗撮事件を起こしてしまい、お困りの方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

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