盗撮しようとして通常逮捕
盗撮しようとして通常逮捕されたケースについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
Aさんは,通勤帰宅時に,埼玉県内の駅構内で盗撮行為をしていました。しかし,ある日,Aさん宅に警察官がやってきて,Aさんは盗撮の容疑で出頭を求められました。
そして,取調べの後,Aさんは、ある日、Vさんに対して盗撮しようとした罪で通常逮捕されることとなりました。
(フィクションです)
~盗撮しようとする罪~
Aさんは、盗撮行為をしようとしたとして通常逮捕されています。
しかし、Vさんの盗撮画像自体は作成されていません。
もっとも、各都道府県が制定している迷惑防止条例は、撮影する目的で写真機その他の機器を差し向けること自体を禁止していたり、あるいはそのような撮影の前提行為を「卑わいな言動」として包括的に禁止していたりすることがほとんどです。
したがって、盗撮自体はしていなくても迷惑防止条例違反で処罰される可能性はあるのです。
罰則は、多くの場合「6月以下の懲役又は50万円以下の罰金」や「1年以下の懲役又は100万円以下の罰金」です。
~逮捕の種別と通常逮捕~
逮捕には,大きく分けて以下の3つの逮捕種別があります。
・現行犯人逮捕
・緊急逮捕
・通常逮捕
ここでは,事例の盗撮事件に出てくる「通常逮捕」について解説します。
通常逮捕とは,事前に捜査機関が裁判官から逮捕状の発付を受けて犯人を逮捕する手続きのことを言います。
逮捕状の発付を受けるにあたっては,逮捕の対象が特定の犯罪の犯人であると疑うに足りる相当な理由と逮捕の必要性がある理由を捜査機関が疎明し,裁判官に逮捕状の請求をしなければなりません。
逮捕という手続きは,人の身体を拘束する行為であり,誤認逮捕となれば,重大な人権侵害行為となりますから,逮捕状の請求を受けた裁判官は,事件資料をしっかりと審査して,逮捕状の発付の可否を決めます。
そのような手続きを経て逮捕状の発付を受けた捜査機関は,その逮捕状を持って犯人を逮捕することになるのです。
その名のとおり「通常逮捕」は,最も基本的な逮捕手続きであり,その例外の逮捕手続きとして「現行犯人逮捕」「緊急逮捕」という逮捕手続きが規定されています。
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