【事例解説】男湯内の女児の裸を盗撮した児童ポルノ製造事件

2023-09-23

男湯にいた未成年の女児の裸を盗撮したとして、児童買春・児童ポルノ規制法違反の疑いで逮捕されたケースを弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

事例紹介

Aさんは温泉を利用した際に、男湯の更衣室で着替えをしていた、4歳から5歳ぐらいの女児Vさんの裸姿を、スマートフォンでひそかに動画で撮影しました。
Aさんの様子を不審に思ったVさんのお父さんが、Aさんをを取り押さえて、警察に通報しました。
Aさんは、現場に駆け付けた警察官に、 児童買春・児童ポルノ規制法違反の疑いで現行犯逮捕されました。
(この事例はフィクションです)

児童の裸を盗撮するとどのような罪に問われる?

盗撮行為については、2023年7月13日から施行されている「性的な姿態を撮影する行為等の処罰及び押収物に記録された性的な姿態の影像に係る電磁的記録の消去等に関する法律」によって、「性的姿態撮影罪」として処罰の対象になりました。
それに伴って、「性的姿態撮影罪」の疑いで逮捕されたというニュースを最近よく見かけるかと思います。

そうすると、事例のAさんも盗撮行為をしていますので「性的姿態撮影罪」に当たると思われる方がいるかもしれませんが、Aさんが撮影したのは4歳か5歳ぐらいの女児Vさんの裸姿です。
Vさんの裸姿を記録した動画というのは、18歳未満の児童の「衣服の全部又は一部を着けない児童の姿態であって、殊更に児童の性的な部位(性器等若しくはその周辺部、臀部又は胸部をいう。)が露出され又は強調されているものであり、かつ、性欲を興奮させ又は刺激するもの」として、児童買春・児童ポルノ規制法2条3項3号が定める「児童ポルノ」に当たる可能性があります。
そして、そのような「児童ポルノ」を無断でひそかに撮影した(盗撮した)という場合は、新設された「性的姿態撮影罪」ではなく、児童買春・児童ポルノ規制法7条5項の盗撮による児童ポルノ製造罪が成立することになると考えられます。
児童買春・児童ポルノ規制法7条5項に違反した場合の法定刑は、3年以下の懲役又は300万円以下の罰金となっています。

ご家族が児童の裸を盗撮したことによって逮捕されてしまってお困りの方は

警察に逮捕されると、原則として48時間以内に警察から検察に事件が送致され、検察への送致後、24時間以内に勾留請求がなされるかどうかが決められることになります。
勾留が認められてしまうと、延長を含めて最長で20日間身柄が拘束されるおそれがあります。

そのような長期間にわたって、身柄が拘束された場合、逮捕されたご本人様の社会生活に大きな影響を与えることになりますので、勾留請求がなされるまでの逮捕後72時間以内勾留を阻止・回避するための弁護活動は非常に重要になります。
そのため、逮捕された方の勾留を阻止・回避したいとお考えの場合は、逮捕の事実を知ってから、いち早く弁護士に依頼されることをお勧めします。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は刑事事件・少年事件を専門に取り扱う法律事務所です。
ご家族の中に児童の裸を盗撮したことによって逮捕された方がいてお困りの方は弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所まで一度ご相談ください。

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