【報道解説】落とし物をきっかけに盗撮事件に発展
【報道解説】落とし物をきっかけに盗撮事件に発展
【報道紹介】
盗撮データが記録されたメモリーカードが落とし物として警察に届けられたことがきっかけに、盗撮の疑いで警察に逮捕された刑事事件例ついて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
「茨城県警神栖署と県警少年課は23日、千葉県木更津市、教諭の男(36)を児童買春・児童ポルノ禁止法違反(児童ポルノ製造)と千葉県迷惑行為防止条例違反(盗撮)の疑いで逮捕した。
被疑者は容疑を認めている。
発表によると、男は2021年8月頃、千葉県内の施設で、18歳未満を含む女性3人の着替えを盗撮した疑い。
昨年11月、同署に動画が撮影されたメモリーカード1枚が拾得物として届けられて発覚した。」
(令和5年1月24日に読売新聞オンラインで配信された報道より引用)
【落とし物から盗撮が発覚し刑事事件に】
今回取り上げた事件では、警察が落とし物として届けられたメモリーカードの中身を確認したところ、メモリーカードの中身に盗撮した動画が記録されていたことから、刑事事件へと発展したケースです。
盗撮行為は、各都道府県が定める迷惑行為防止条例によって罰則の対象になっています。
取り上げた報道の男性がどこで盗撮行為をした疑いがあるかについては報道からでは明らかではありませんが、仮に、千葉県内にある施設の更衣室で女性の着替えを盗撮したということであれば、そのような盗撮行為は千葉県迷惑行為防止条例3条の2第1号イに当たることになり、同条例13条の2第1項1号によって6か月以下の懲役又は50万円以下の罰金が科される可能性があります。
また、盗撮した動画の中に服を着用していない18歳未満の児童の様子が写っていた場合は、そのような裸の児童の姿は児童買春・児童ポルノ規制法2条3項3号が規定する「児童ポルノ」に当たる可能性がありますので、盗撮によって児童ポルノを製造したとして、児童買春・児童ポルノ規制法7条5項によって、3年以下の懲役又は300万円以下の罰金が科せられる可能性もあります。
【盗撮事件で警察の捜査を受けたら】
盗撮事件で警察の捜査を受けてお困りの方や、盗撮事件について前科が付くことを避けたいとお考えの方は、まずは弁護士に相談して、事件の見通しや今後の刑事手続の流れ、弁護士に刑事弁護活動を依頼することのメリットなどについて説明を受けられることをお勧めします。
盗撮事件のように、被害者が存在する事件の場合は、弁護士が警察などの捜査機関から開示された被害者の方の連絡先をもとに、被害者の方と示談交渉を進めていくことが非常に重要になると言えるでしょう。
弁護士の交渉によって、被害者の方と示談を検察官が起訴の判断をする前に締結することができれば、検察官による起訴を回避して、前科が付くことなく盗撮事件を解決することも可能な場合があるでしょう。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門に取り扱う法律事務所です。
盗撮事件で警察の捜査を受けてお困りの方や盗撮事件で被害者の方との示談をお考えの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所まで一度ご相談ください。