大阪の消防士が盗撮で逮捕

2020-11-10

大阪の消防士が盗撮で逮捕

大阪市の消防士が男子中学生を盗撮して逮捕された事件がありました。

ユニバー記念競技場の男子トイレ 盗撮容疑で大阪市の消防士を逮捕/兵庫県
Yahoo!ニュース(サンテレビ)

この事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

~男子中学生を盗撮~

この事件は、兵庫県神戸市で開かれた中学生の陸上競技大会の会場のトイレで、仕切り壁の上からスマートフォンで撮影したとして、大阪市の消防士が逮捕されたというものです。

盗撮は、女性が被害者になるケースが多いですが、男性が被害者になるケースもあります。
盗撮は各都道府県が制定する迷惑防止条例などで規制されていますが、被害者の性別について限定する文言は入っていません。
したがって、被害者が男性であろうと女性であろうと、同じ規定によって処罰されます。

今回の事件現場が兵庫県内でしたので、兵庫県の条例を見てみましょう。

公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例
第3条の2第3項
何人も、正当な理由がないのに、浴場、更衣室、便所その他人が通常衣服の全部又は一部を着けない状態でいるような場所にいる人を写真機等を用いて撮影し、撮影する目的で写真機等を向け、又は撮影する目的で写真機等を設置してはならない。

今回の消防士は、報道通りの犯行をしていたとすれば、「正当な理由がないのに…便所…にいる人を写真機等を用いて撮影し」という部分に該当したことになります。

罰則は、6ヵ月以下の懲役または50万円以下の罰金となっています。
なお、盗撮の前科があるなどの理由により、常習者として扱われると、1年以下の懲役または100万円以下の罰金となります。

なお、罰則の重さや、どのような場所での盗撮が処罰されるかといった点には、都道府県によって違いがあります。

たとえば、今回のような盗撮を大阪府内で行っていた場合には、常習者でなくても、罰則は1年以下の懲役または100万円以下の罰金となります。
さらに常習者の場合には2年以下の懲役または100万円以下の罰金です。

都道府県によって差が出てしまうのは不合理であるという声も多く聞かれますが、現状、差が生じている状況にあります。

~被害者に謝罪・賠償を~

あなたや、あなたのご家族が、本当に盗撮をしてしまった場合には、被害者の方に謝罪・賠償して示談を結ぶことが重要です。
これにより、被害者が被った被害が一応回復されますし、加害者としても、早期釈放や、不起訴処分・罰金などの軽い結果で終わる可能性が高まります。

また、性犯罪は悪いことだと分かっていても、やめられないというケースもあります。
このような場合には、専門的な治療・カウンセリングなどを行っている病院に通うということも、再犯防止の他、不起訴処分・罰金などの軽い結果で終わる可能性を高めることにつながります。

ただ、犯罪で検挙されるのは(特にご家族にとっては)突然のことなので、わからないことが多いと思います。

たとえば、どうやって示談をお願いしたら良いのか、示談金はいくらにしたら良いのか、病院はどこが良いのか、他にも、取調べではどのように受け答えをすべきなのか、いつ釈放されるのか、どれくらいの刑罰を受けそうなのかなど、気になる点が多いでしょう。

事件の内容に応じてアドバイス致しますので、ぜひ一度、弁護士にご相談下さい。

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