プールでの盗撮事件

2019-09-11

プールでの盗撮事件

埼玉県加須市在住のAさんは,埼玉県加須市にある市民プールにおいてプールで女性の写真をカメラで撮っていた。
Aさんはこっそり撮影していたというわけではなく堂々とカメラを持って写真を撮っていたが,VさんがAさんがカメラで写真を撮っていることに気づき監視員に報告した。
Aさんは監視員からプールで撮った写真を全て消去するように命じられ,Aさんは写真を消去した。
帰宅したAさんは,盗撮として埼玉県加須警察署に逮捕されてしまうのではないかと不安になり,弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所に相談した。
(フィクションです)

~プールでの写真撮影~

一般に盗撮というと,女性のスカートの中にカメラを差し向ける,浴室内を窓の外から撮影する,トイレに盗撮カメラを仕掛けるという盗撮事件を想像される方が多いでしょう。
しかし,埼玉県の迷惑防止条例では「何人も,公共の場所又は公共の乗物において,他人に対し,身体に直接若しくは衣服の上から触れ,衣服で隠されている下着等を無断で撮影する等人を著しく羞恥させ,又は人に不安を覚えさせるような卑わいな言動をしてはならない」といった形で盗撮を禁止しています(埼玉県迷惑防止条例2条4項)。

市民プールは誰でも利用できる場所であり,不特定多数の人が出入りする場所ですから,「公共の場所」であるといえるでしょう。
その市民プールで水着姿を無断で撮影することは,たとえ「こっそり撮影する」というイメージされやすい盗撮の態様でなかったとしても,「人を著しく羞恥させ,又は人に不安を覚えさせるような卑わいな言動」に当てはまるとされればこうした迷惑防止条例違反となることも考えられます。
こうしたケースでは,行為の態様として「盗撮」という呼称はあまり適切ではなく「迷惑行為」といった呼称の方が適切かもしれません。

しかし,プールで水着姿でいるということは,スカートの中や浴室,トイレといった通常では他人に見られることがない場合と異なり,不特定多数の大衆に見られているという事情があります。
そのため,一般的な「盗撮」と呼ばれる事件にに比べて犯情が軽いと判断され,その場で注意され,データを消去すれば事件化しない場合も考えられます。
ただし,望遠レンズやズーム機能を用いて臀部や胸などを強調した写真を撮っていた場合には,盗撮事件として事件化される可能性は高くなります。
なお,水着でなくとも女性の後ろをつけまわしズボンの上から臀部を撮影した事件について罰金刑となった事例もあります(最3決平20・11・10)。
ただし,この事件では被害者の女性を5分ほどつけまわしているという事情がありますので,盗撮事件として立件されるかどうかは個々の詳しい事情によるということでしょう。
刑事事件化するかどうか不安な場合は弁護士に相談してみることがおすすめです。

~刑事事件化してしまったら~

今回のケースではプール内の監視員による注意で終わっていますので,現時点では警察はまだ介入していないと考えられます。
そのため,いわゆる「盗撮事件」や「迷惑行為防止条例違反事件」とはなっていません。
また,写真という証拠を監視員の指示に従って消去していますので,仮に後から事件化したとしても証拠不十分で起訴されない可能性も考えられます。

一方,その場で警察に通報された場合や,女性から被害届が出されたという場合には警察が介入することが考えられます。
しかし,その場で通報された場合でも,一般的な「盗撮」と異なりその場で注意を受け,指示通りに写真を消去する等をすれば現行犯逮捕などされない場合もあるでしょう。
刑事事件化し,事件が検察官に送致された場合でも,下着の撮影と異なり犯情が軽いため被害者が不明である場合には検察官は起訴猶予とする場合もあります。

ですが,昨今,プールや海水浴場での水着の盗撮事件も少なからず起こっているため,下着の撮影でなくとも被害者が特定されている場合には送致を受けた検察官は起訴する可能性も十分考えられます。
起訴されてしまった場合,前科や余罪がなければ罰金刑となることがほとんどです。
ただし,盗撮事件では初犯の場合,被害者の方と示談が成立すれば起訴猶予となる可能性も高いです。
今回のようなケースでは示談交渉をしなくとも起訴猶予となる場合も考えられますが,起訴されてしまった場合,事後的に示談交渉をしても罰金刑を避けることはできません。
もし,起訴されて罰金刑となった場合,前科となってしまいますが起訴猶予の場合には前科とはなりません。
そのため,もし前科がつくことを避けたい場合には示談交渉をすることが非常に重要です。
示談交渉には刑事事件での示談経験が豊富な弊所にお任せください。

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