東京都中央区の盗撮事件

2019-02-23

東京都中央区の盗撮事件

~ケース~
Aは,東京都中央区でフィギュアスケートの大会を観戦中,望遠レンズを装着したカメラで演技中の女性選手の胸部や脚部,臀部などをアップにした写真を撮っていた。
Aが写真を撮っていることに気づいた警備員の通報によりかけつけた警視庁築地警察署の警察官にAは話を聞かれることになった。
なお,本大会は特に撮影禁止などの案内はなかった。
(フィクションです)

~盗撮行為~

今回の事例のAは,どういった容疑によって話を聞かれることになったのでしょうか。
Aはカメラを使って撮影していたので盗撮となると思われるかもしれません。
しかし,Aは女性選手を望遠レンズを使用して撮影していただけです。
それでも盗撮となってしまうのでしょうか。

そもそも,盗撮とは法律上どのような行為をさすのでしょうか。
実は,盗撮は刑法で盗撮罪といった犯罪が規定されているわけではありません。
各都道府県が制定する迷惑防止条例によって盗撮行為の禁止,および罰則が規定されています。
例えば東京都の迷惑防止条例では以下のようになっています。

東京都迷惑防止条例
第5条 何人も、正当な理由なく、人を著しく羞恥させ、又は人に不安を覚えさせるような行為であつて、次に掲げるものをしてはならない。
(1)公共の場所又は公共の乗物において、衣服その他の身に着ける物の上から又は直接に人の身体に触れること。
(2)次のいずれかに掲げる場所又は乗物における人の通常衣服で隠されている下着又は身体を、写真機その他の機器を用いて撮影し、又は撮影する目的で写真機その他の機器を差し向け、若しくは設置すること。
イ 住居、便所、浴場、更衣室その他人が通常衣服の全部又は一部を着けない状態でいるような場所
ロ 公共の場所、公共の乗物、学校、事務所、タクシーその他不特定又は多数の者が利用し、又は出入りする場所又は乗物(イに該当するものを除く。)
(3)前2号に掲げるもののほか、人に対し、公共の場所又は公共の乗物において、卑わいな言動をすること。
(以下略)

1項は痴漢についての規定で,2項が盗撮に関する規定です。
条文では盗撮の対象は通常衣服で隠されている下着又は身体とされています。
フィギュアスケートの演技中の場合,脚部や臀部は通常衣服で隠されている身体とはいえず,盗撮の対象とはならないと思われます。
しかし,3項で痴漢や盗撮のほか,卑わいな言動をすることを禁止しています。
卑わいな言動とは,「社会通念上,性的道義観念に反する下品でみだらな動作」と最高裁で判示されています。
そして,卑わいな言動によって人を著しく羞恥させ,又は人に不安を覚えさせた場合には本条によって罰せられることになります。

今回のケースでは,Aは女性選手の胸部や臀部ばかりを撮影しています。
こうした部位ばかり撮影されたことを女性選手が知った場合,著しく羞恥すると思われますし,そうした部位ばかりを撮影することは「社会通念上,性的道義観念に反する下品でみだらな動作」と言えそうですので,Aは本条によって罰せられる可能性があります。
東京都の場合,罰則は6ヶ月以下の懲役または50万円以下の罰金となります。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は全国でも数少ない刑事事件専門の法律事務所です。
全国各地に支部を構えており,各都道府県条例に精通した弁護士が多数所属しております。
都道府県条例違反でお困りの方はフリーダイル0120-631-881までお気軽にご相談ください。
初回接見・無料法律相談のご予約を24時間受け付けております。
警視庁築地警察署までの初回接見費用:36,300円

Copyright(c) 2018 弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所 All Rights Reserved.